一般的に、賃貸併用住宅を購入する流れは、新築の戸建て住宅を建てる工程とほとんど同じ。
土地選びから銀行の融資、間取りプランの設計、建築工事を経て、完成した建物がお客様の元に届くことになります。
ですが、ほとんどの方がマイホーム購入は初めての経験のはず。一体どのようなプランを経て、自分の家が完成するのか想像しがたいですよね。
こちらでは、賃貸併用住宅の購入を考えている方のために、賃貸併用住宅のプラン例と購入までの流れについてご紹介します。
賃貸併用住宅をどのようなプランで建築しようか考えている方、家を購入するまでの流れを知りたい方はぜひこちらを参考にしてください。
目次
間取り設計は慎重に行いましょう

賃貸併用住宅は、自宅でもあり、家族以外の人が住む賃貸住宅でもあります。
自宅部分はオーナーの好みで間取りを設計できても、他の入居者が住む賃貸部分はそうはいきません。
入居者にも気に入ってもらえる賃貸併用住宅を建てるには、家の間取りをどのように取るかが非常に重要です。
たとえば、賃貸併用住宅を建てる際には、キッチンやお風呂・トイレといった水回りの設備は互いの寝室などの生活スペースから離れて設置するように間取りの設計をしなくてはいけません。近くに配置してしまうと、水音が隣のスペースに聞こえることがあります。
他にも、賃貸部分と住宅部分の玄関やベランダを遠ざけた住宅構造にすることで、オーナーと入居者のプライバシーを守ることができます。
このように、騒音問題やプライバシーの問題を防ぐためにも、賃貸併用住宅の間取り設計は慎重に行いましょう。


また、間取り以外にも、賃貸併用住宅を建てる際は外装・内装といったデザインにも工夫が必要です。
最近の事例としては、修繕費を抑えるため汚れが目立たない外壁用の素材を使用したり、賃貸物件にロフトを付けることで入居者に広い空間を提供したりしています。
予算の都合もあるとは思いますが、入居者募集の際に苦労しないためには、賃貸併用住宅のデザイン・間取りには費用をかけるようにして下さい。
入居者に人気の間取りを設計することで、長く安定した家賃収入を得ることができます。
賃貸併用住宅の賃貸部分と自宅部分はどのように分ける?
賃貸併用住宅で、賃貸部分が重要ということはお分かりいただけたのではないでしょうか。ただ、間取りを決める上でそもそも賃貸部分と自宅部分はどのように分けるのが一般的なの?とお思いになる方が多いでしょう。
結論、一般的な賃貸併用住宅の住宅構造は、横割りのものが多いです。
横割りとは、2階建ての賃貸併用住宅の場合、2階部分をオーナーの住居部分にして、1階をすべて賃貸物件として貸し出す。といったような構造を指します。
こちらでは、これまでの賃貸併用住宅の実例を踏まえ、どのような間取りで家を建てることができるのか、横割りと縦割りの間取りプランをご紹介します。 賃貸併用住宅を建てた場合、自分の住まいはどうなるのか、どのように家を建てようか悩んでいる方はぜひ参考にご覧ください。
横割りの賃貸併用住宅

家の構造は平坦であるため、オーナーが高齢者となっても住みやすい間取りを設計できるのがメリットです。
また、自宅部分を最上階にする際、エリアによっては屋上も設けることができるので、広いスペースを取ることができます。
しかし、賃貸併用住宅は、建物の50%以上をオーナーの住居部分にしなければいけないため、3階建てで家を建てた場合には、1階~2階すべてをを賃貸部分にするといったことはできません。
他にも、下の階か上の階に入居者が入るため、ある程度大きな音をたてないようにする配慮が必要になります。
縦割りの賃貸併用住宅

家の構造から、上下階の騒音対策に適している賃貸併用住宅です。小さなお子さんがいるオーナーの場合は、横割り住宅を建てることで入居者に配慮することができます。
デメリットとして、屋内に階段を設けるため、多少のスペースを階段用として使用しなくてはいけません。
住宅構造について理解していただいたところで、次の章にて、早速賃貸併用住宅の実例を2つ見ていきましょう。
賃貸併用住宅の実例を2つご紹介!

実例1.念願のアイランドキッチンで広々としたリビングを実現
・賃貸併用住宅の外観(賃貸部分室内)





ご年齢 | 40代 |
---|---|
ご職業 | 会社員 |
ご家族 | ご夫婦・お子様2人 |
住所 | 埼玉県さいたま市大宮区 |
土地面積 | 99.01㎡(29.95坪) |
建物延床面積 | 167.26㎡(50.59坪) |
居住割合 | オーナー部分:約50% 84.06㎡(2LDK) オーナー部分:約50% 84.06㎡(2LDK) 賃貸部分:約50% 83.20㎡(1R/1LDK) 賃貸部分約50% 83.20㎡(1R/1LDK) |
総額 | 6,700万円 |
月々返済 | 179,908円 |
賃貸家賃収入 | 158,000円 |
実質負担 | 21,908円 |
オーナーの念願であったアイランドキッチンを自宅部分に完備。キッチンにこだわったことで、リビングを広々とした空間にしています。
また、部屋ごとに壁材や床材を変えることで、各部屋で違った雰囲気を味わうことができます。
実例2.家族間の生活スタイルを重視した間取り
・賃貸併用住宅の外観(賃貸部分室内)

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ご年齢 | 30代 |
---|---|
ご職業 | 自営業 |
ご家族 | ご夫婦・お子様2人 |
住所 | 東京都豊島区 |
土地面積 | 61.68㎡(18.65坪) |
建物延床面積 | 159.8㎡(48.33坪) |
居住割合 | オーナー部分:約59% 93.75㎡(3LDK) オーナー部分約59% 93.75㎡(3LDK) 賃貸部分:約41% 32.15㎡(1LDK) 賃貸部分約41% 32.15㎡(1LDK) |
総額 | 6,280万円 |
月々返済 | 168,631円 |
賃貸家賃収入 | 110,000円 |
実質負担 | 58,631円 |
こちらの賃貸併用住宅は、オーナー様の「趣味の野球を思いっきり楽しみたい」といった要望に合わせた設計です。
大きめの収納を玄関の脇に備え付けたり、外での汚れを落としやすいように、玄関から脱衣所・お風呂場までの距離をあえて近くしています。
また、賃貸併用住宅を手掛ける不動産会社の市場調査により、周辺エリアに1Rまたは1Kの賃貸物件が多いと判明。そのため、賃貸部分は希少性のある1LDKの賃貸プランで計画しました。
狙い通り競合がいないことで、短い期間かつ予想していた相場よりも高めの賃料で入居者を決めることができました。
1Rや1Kでは入居者が退去するまで平均2年と言われていますが、1LDKの退去までの平均期間は約4年と2倍も違います。
より長く安定した家賃収入を得られるように設計された賃貸併用住宅と言えますね。
失敗しない賃貸併用住宅を建てるポイントとは?

この2つの成功例を踏まえて、本章では賃貸併用住宅で失敗しないコツについて解説しますね。
まず、賃貸併用住宅で失敗しないために大事なことが2つあります。
それは、「家賃収入を得られるように、入居者に人気のある賃貸物件を作ること」。また、「オーナーと入居者の生活に配慮した環境を作ること」です。
賃貸併用住宅に住めば、あなたは自宅を持つのと同時に、賃貸物件のオーナーにもなります。
多くの方は、購入費用のために借り入れたお金を、賃貸部分の家賃収入でカバーする必要があるでしょう。
そのため、賃貸併用住宅のオーナーになるからには、安定した家賃収入が得られるように入居者募集の戦略を立てなければいけません。
もし、「賃貸物件から家賃収入を得られない」といった事態になれば住宅ローンの返済は困難になります。賃貸併用住宅は、戸建て住宅を建てるよりも費用が高くなる傾向があるので、その分住宅ローンの負担も重くなりがちです。
では、入居者が特に気にしているポイントとは何なのでしょうか。それには、以下の3つが挙げられます。
- 賃料
- 立地(駅、勤務先からの近さなど)
- 間取りやデザイン
賃料の引き下げは入居者にとってはよくても、オーナーにとってはあまり喜ばしくないことです。
よって、人気の物件を作るためには、「賃料」以外の「立地」「間取り」を工夫する必要があります。
立地選びのポイント
まず、賃貸併用住宅で成功するためには、賃貸併用住宅を建てる土地選びが重要です。なぜなら家探しをしている方のほとんどが、駅やコンビニからのアクセスの良さといった立地条件を重視しています。
そのため、便利な立地にある賃貸物件であれば、間取りのスペースが多少狭くても、入居者募集の際には困りません。
気になる土地を見つけた場合には、最寄りの駅との距離や周辺の環境を知るために、実際に自分で足を運んでみることをおすすめします。
間取りと設計のポイント
次に賃貸物件で重要なのは「間取り」です。人気のある内装デザインはもちろん、キッチンや洗濯機、窓の配置などは、入居者募集に大きく関わります。 最近では、間取りの収納スペースを広くすることで、人気が出た賃貸物件もあるようです。もちろん年代によってそれぞれ人気の建築デザインはあるものの、家を探す人に選ばれやすい賃貸物件の間取りには似たようなポイントがあります。
こちらでは、賃貸併用住宅の間取りを設計する上で気をつけるべき3つのポイントをご紹介します。
防音対策・プライバシーに注意する
賃貸併用住宅の間取りを考える上でも、玄関や水回りは、特に注意が必要な設備・造りです。自宅の寝室のすぐ横が隣人宅の風呂場や玄関であると、就寝時に音が気になって眠れないといった実例もあります。
そのため、居心地のいい住まいを作るためには、住居部分や賃貸部分の各部屋で、それらの設備が離れたところに配置されるように間取りの設計をすることが望ましいです。
このように、入居者に配慮した間取りプランを考えるには、賃貸併用住宅を建てた実績のあるハウスメーカー、または経験のある工務店などに相談をしましょう。
聞きなれたハウスメーカーだからといって、安易に賃貸併用住宅の建築依頼をしてしまうと、戸建て住宅の要領で家を建ててしまい、防音対策などがうまくいかないケースがあります。
入居者に人気の設備をつける
賃貸部分に安い設備ばかりを揃えると、家を探す人の好みに合わず、なかなか部屋が埋まらないといったことがあります。その上、安い設備を用意すると、すぐに故障したり買い替えが必要になるため修繕費がかかります。
このような費用発生のリスクから、格安だからと言って賃貸併用住宅の設備を安価なもので揃えることはおすすめできません。
賃貸併用住宅の設備選びでは、近くの賃貸物件を参考にすると、入居者のニーズに合ったものを選ぶことができます。
たとえば、近くの賃貸物件がどのような間取り・設備・家賃価格で貸し出されているかという情報は非常に重要です。
最近は、直接不動産会社の店舗に出向かなくても、スーモやホームズなどのポータルサイトを利用することで、簡単に全国の物件情報を手に入れることができます。
建物の外観に気を付ける
賃貸併用住宅は通常のアパート経営やマンション経営とは違い、オーナーが入居者と一緒に住む建物です。そのため、入居者への配慮として、賃貸併用住宅の住宅部分を「いかにもオーナーの住まい」だとわかるような外観にすることはやめましょう。
家を探す人の中には、オーナーと入居者が一緒の建物に住んでいることを嫌がる場合があります。
一軒家のような見た目は避け、アパートやマンションといった建物の外観を意識することで賃貸物件が早く埋まる実例もあるので、賃貸併用住宅を建てる上では注意すべきポイントだと言えます。
以上の3点を押さえて、住宅部分と賃貸部分の間取りを設計すると、人気の賃貸併用住宅を作ることが可能です。
ポイントは、オーナーと入居者間の住まいをそれぞれ上手く分けること。お互いのプライバシーが守られた空間であれば、入居者も安心して長く住むことができます。
入居者に気に入られる設備や間取りについては、建築会社に相談をしたり、周辺の賃貸物件を参考にしたりして戦略を立てましょう。
では、間取りで気を付けるべきポイントについて知っていただいたところで、賃貸併用住宅の購入から完成までの流れを次章から解説していきますね。
賃貸併用住宅:購入から完成までの流れ

(1)予算の確認


一般的に、マイホーム購入者のほとんどが不動産会社に相談し、ご自身の収入や貯蓄を元に借入限度額の試算を行っています。
なお、住宅ローンの金利や審査の通りやすさは銀行によって違いがあります。そのため、自分に有利になるような銀行を見つけることも賃貸併用住宅を購入する上で大切です。
金融機関を選ぶ際には、信頼のおける不動産会社からのアドバイスを受けることで、借主に有利な借入先を効率よく見つけることができます。
(2)土地選び


土地選びでは、敷地面積だけでなく、建ぺい率や容積率、周囲の環境から賃貸物件に向いた土地であるか判断を行います。
また、ご自身でも実際に足を運び、自分が納得する土地かどうかを確かめることも大事です。
不動産資料だけで満足せずに、駅からの道のりやスーパー・コンビニとの距離など周辺の雰囲気を掴みましょう。
オーナーが良いと思う土地が見つかり次第、すぐに「住宅ローンの事前審査」や「賃貸併用住宅の設計プラン」に取り掛かります。
(3)建築会社を探す


工務店に建築を依頼したほうが、コストは比較的安く抑えられると言いますが、ハウスメーカーと工務店ではそれぞれ得意な分野も異なります。
家を建てるにあたって、必要なサポートが受けられる建築会社を選ぶようにしましょう。
また、賃貸併用住宅のノウハウがない建築会社に決めてしまうと、防音対策が万全ではないなど、問題のある賃貸併用住宅ができるリスクがあります。 このような賃貸併用住宅に住むと、後々入居者トラブルといった悩みを抱えやすくなってしまうため注意が必要です。
(4)建築プランの設計


ハウスメーカーでも工務店でも、賃貸まで考えたプランを出せる企業は少ないので、建物の設計士がいかに賃貸併用住宅を熟知しているかが成功のカギです。
自宅部分については、当然オーナーの自由に設計することが可能です。自宅部分が1階であれば、ガーデニングができるような庭を設計できますし、2階であれば、広いバルコニーやバーベキューのできる屋上を作ることもできます。
(5)住宅ローンの融資


建物の購入申し込みの際には、住宅ローンの事前審査の結果が求められる場合が多いので、これらの工程はほぼ同時進行で行います。
事前審査の結果を元に住宅ローン本審査を行い、通過後に借入額が振り込まれる仕組みです。
なお、金融機関によって異なりますが、賃貸併用住宅における住宅ローンの借り入れにはいくつか条件があるため確認しておきましょう。
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【賃貸併用住宅の借入条件】
- 賃貸併用住宅の場合、建物の敷地面積の50%以上がオーナーの住居でなければならない。
- 住宅ローン借り入れの際には、信用保証会社の利用や団体信用保険への加入が必要になる
(6)着工から完成・引き渡し
建築予定地の地盤調査を終えたら、工事の安全・家の繁栄を祈って地鎮祭を行います。(※最近では省略する場合もあります。)その後は地盤改良、基礎工事、上棟を経て、建物の完成に至ります。一般的に、木造住宅・軽量鉄骨造住宅の建築期間には6ヶ月程度が必要です。
賃貸併用住宅が完成したら、家の鍵を受け取ることで引き渡しが完了します。
(7)入居後とそれから


なお、賃貸併用住宅のオーナーは、他に本業をもっている方がほとんどなので、賃貸管理はすべて業務委託しているケースが多いです。
そのため、入居後の賃貸経営がうまくいくかはどこの不動産管理会社と契約するかによって決まります。
長く入居者に気に入ってもらう環境を維持するためにも、管理サービスの行き届いた不動産管理会社と契約をしましょう。
賃貸併用住宅のことなら「はたらくおうち」に相談しよう

賃貸併用住宅を建てる際は、人気の土地選びから、入居者が住みたいと思う間取りの設計、住宅ローンの審査など、やるべきことがいくつもあります。
また、戸建て住宅とは違うため、他の入居者のことを考慮した設計プランが賃貸併用住宅には必要です。
オーナーと入居者、お互いにとって居心地のいい住まいを作るためにも、必ず専門家のサポートを受け、重要なポイントを押さえましょう。
とはいえ、賃貸併用住宅のノウハウがある不動産会社は、まだまだ少ないのが現状です。
多くの企業は、既に土地を持っている方を対象に賃貸併用住宅のプランニングを行うため、土地選びから建築までサポートをしてくれる不動産会社は非常に限られたものとなります。
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