失敗例から分かる賃貸併用住宅の注意点とは?成功例から学ぶ重要ポイントも紹介!

マイホーム購入の選択肢として賃貸併用住宅を考える場合、心配になるのは入居者トラブルやプライバシー、空室リスクなどですよね。

実は、失敗してしまう賃貸併用住宅には共通点があるんです。

もし賃貸併用住宅の仕組みやよくある失敗を理解しないまま家を建ててしまうと、後々ストレスを抱えることになりかねません。

そこで、今回は実際の事例を挙げながら、どのような賃貸併用住宅が失敗しやすいか解説をしていきます。

もちろん失敗しないための対策や実際の成功例についてもご紹介しますので、賃貸併用住宅に不安を抱えている方はこちらの記事を参考にしてください。

賃貸併用住宅のよくある3つの失敗例

よくある、賃貸併用住宅について解説します

賃貸併用住宅は、1つの建物内に住居スペースと賃貸スペースが備わった建物のこと。賃貸部分を他人に貸し出すことで家賃収入を得て、それを元に住宅ローンの返済を行います。

たとえば、月々のローン返済額が20万円だとすると、賃貸部分にワンルーム家賃7万円の部屋を3つ用意すれば、返済額と相殺して+1万円の収入を得ることができます。

 
部屋数 家賃 月々のローン返済額 差額
3部屋 21万円 (7万円×3部屋) 20万円 +1万円 (21万円-20万円)


この時重要となるのが、賃貸部分を満室にしなければならないということです。そうしないと、収支上ではローンの返済額が家賃収入を上回るので、結果的にマイナスとなります。

1部屋ならまだ負担も軽いですが、全部の部屋が空室になると、重い負担がオーナー1人にかかるので、なるべく賃貸部分が満室になるように工夫をしましょう。

賃貸併用住宅の最大の失敗には、このように“そもそも賃貸物件に人が入らない”ということが挙げられます。また、収支の問題以外にもプライバシーの問題や騒音問題が度々賃貸併用住宅の失敗談として取り上げられます。

同じ建物にオーナーと入居者が生活しているため、普通の戸建てを建てる要領で賃貸併用住宅を建ててしまっては失敗が起きやすくなるのです。

それでは、実際によくある賃貸併用住宅の失敗例を見ていきましょう。

失敗例①入居者とオーナーの距離が近い

こちらは、賃貸併用住宅ではよくある失敗例だと言えます。

入居希望者の中には、色々な方が居て、できればオーナーと同じ建物には住みたくないと考えている方もいらっしゃいます。オーナーと距離が近いことで、騒音や部屋の使い方について色々小言を言われてしまうのではないかと不安になってしまうのです。

もちろん、オーナーが同じ建物に住んでいることで安心するという入居者もいるため、必ずしもオーナーが近くにいることがマイナスになるわけではありません。

他にも、オーナーと顔を合わせやすいことで、トラブルの対処やクレームを直接オーナーに言ってくるといったケースもあります。

賃貸管理を管理会社に委託している場合でもこのような状況は起こりえるので、事前の対策が必要です。

対策方法としては、オーナーが同じ建物に住んでいることを入居者には伏せることが挙げられます。管理を委託する管理会社に、「自分がオーナーであることを入居者には伝えないでほしい」という希望を最初に伝えておくことで、入居者には自分がオーナーであることを伏せておくことができます。

こうしておけば、入居者からオーナーであるあなたに、直接クレームが来ることはなくなります。

また、入居者と頻繁に顔を合わせることを避けるため、建物プランの段階で、オーナーの住居部分と賃貸部分の玄関をなるべく離れた位置にする、ということもできます。

失敗例②騒音が気になる間取りにしてしまう

賃貸併用住宅を建てる上で、失敗に繋がりやすい要素の1つが騒音問題です。

戸建てであれば、ある程度好きに家の中で音を立てることができますが、賃貸併用住宅の場合はそうはいきません。

一般的に、賃貸併用住宅は下の階が賃貸部分、上の階がオーナーの自宅部分である造りが多いです。

たとえば、1階に賃貸スペースとして1Kを2つ造り、2階全体をオーナースペースとするような造りが挙げられるでしょう。

横割り住宅

しかしこのような造りの賃貸併用住宅の場合、既にお子さんがいるオーナーだと、家の中で子供が走り回ったり飛び跳ねたりする際に音が下の階に伝わってしまいます。その結果クレームが発生し、入居者とオーナーの間でトラブルに繋がるケースがあるのです。

そうなると、クレーム防止のために子供を自由に遊ばせることができなくなり、オーナー側も不便を感じてしまいますよね。

このような失敗を避けるには、階数で住居部分と賃貸部分に分けるのではなく、建物を縦に分割して、住居部分と賃貸部分に分けることが挙げられます。 たとえば、建物の左半分の1~2階にオーナースペース、右半分の1~2階に賃貸スペースを造るようなイメージです。

縦割り住宅 そうすることで、子供が足音を立てても下の階を気にする必要が無くなるのです。

また、上の階を賃貸部分にして、下の階をオーナーの自宅にするという手もあります。この場合、1階よりも人気のある上の階は、家賃を高く設定することができます。

他にも、遮音シートや鉄筋や鉄骨といった防音効果のある素材を建築に使用することで、音や振動の問題を解消することも可能です。

音や振動に関する失敗は、設計を工夫することで解決できるものが多いです。逆に言うと、設計時に防音対策を意識しておかないと、失敗に繋がりやすい項目だと言えます。

実際に家を建て始める建築段階では修正も難しくなってしまうので、賃貸併用住宅を建てる際は戸建てを建てる時以上に防音に注意をしましょう。

失敗例③賃貸部屋が空室となり、負担増となる

賃貸併用住宅で失敗しないためには、空室リスクを考えなければいけません。

空室リスクとは、賃貸部分に入居者がいない状態のことを指します。空室があるとその部屋分の家賃収入が発生しないので、ローン返済が滞ったり、家賃収入が得られないと言ったデメリットがあります。

アパートやマンションといった一般的な投資用物件であれば、空室が増えてローン返済ができなくなっても、物件を売却すればそれほど大きな損失にはなりません。失敗時も多少の損失で済みます。

一方、賃貸併用住宅で住宅ローンの返済ができなくなると、投資用物件だけでなく、自宅も失うということになります。

それだけに、賃貸併用住宅では、空いている部屋が増えてしまうリスクに常に気を配らないといけません。

このような失敗を避け、満室を維持するためには、入居者に気に入ってもらえる部屋造りが重要となります。

番外編:【誤解されがち】賃貸併用住宅の売却は難しい?

こちらは、皆さんが間違って認識している失敗・デメリットです。

収益の出ている賃貸併用住宅は、そもそも売却されることはありません。そのため、市場に流れている賃貸併用住宅は絶対数が少なく、良い物件はすぐに買い手がついてしまう状態です。

それでも賃貸併用住宅が売れないのならば、原因として「構造的な失敗」「立地の失敗」の2つが挙げられます。

具体的に言うと、賃貸併用住宅の構造がオーナーと入居者のプライバシーを守れないものだと買い手がつきません。

たとえば防音対策ができていなかったり、入居者と頻繁に顔を合わせやすいような環境では、ストレスを感じてしまうでしょう。

また、土地の購入費用や建設費用が安いからと、郊外に賃貸併用住宅を建ててしまうと、立地の不便さから空室が生まれやすくなってしまいます。賃貸経営を考える上で、なるべく空室リスクの低い投資物件を選ぶのが購入者の心理です。

売却時に失敗しないためには、賃貸併用住宅を建てる土地選びが重要と言えます。

10年後、20年後も資産価値が減りにくい、または評価価値が上がりそうな土地を選ぶことで、万が一賃貸併用住宅を売却することになっても市場で有利に売却することが可能です。

他にも、賃貸併用住宅の構造で失敗しないために、賃貸併用住宅のノウハウを持った建築士や不動産会社に相談をし、賃貸部分と住居部分の間取りについてアドバイスをもらうことが挙げられます。

この時に、相手の建築士や不動産会社に賃貸併用住宅を建てた経験があるかどうか必ず確認をしましょう。

普段聞きなれている不動産会社でも、賃貸併用住宅という特殊な物件の取り扱いをしたことがなければ、売却時に売れにくい賃貸併用住宅を造ってしまいます。

賃貸併用住宅の成功例と実際に購入した人の声

実際に購入した人の声を紹介していきます

ここからは、賃貸併用住宅の成功例として、賃貸併用住宅を購入し、きちんと家賃回収しながら生活している方の実例をお届けします。

 

成功例:南蒲田にお住まいのTさん

【間取り図】
マイホームの成功例①
マイホームの成功例②
マイホームの成功例③
マイホームの成功例①
マイホームの成功例②
マイホームの成功例③
 
【購入された賃貸併用住宅の条件】
ご年齢 50代
ご職業 会社員
家族構成 ご夫婦
立地 大田区南蒲田
土地面積 81.52㎡ (24.66坪)
建物延床面積 121.29㎡ (36.69坪)
居住割合 賃貸:オーナー居住=30:70賃貸:オーナー居住 =30:70
賃貸物件間取り 1LDK
購入費総額 7,300万円
用意した頭金 500万
融資借入額 7,300万円
月々のローン返済額月々の ローン返済額 196,020円
賃貸家賃収入 123,000円
実質返済額 73,020円


こちらのTさんの成功例は、3階建ての建物の1階に賃貸スペースを、2階・3階にオーナー居住スペースを設けた賃貸併用住宅です。居住スペースの面積が広く、部屋の仕切りが少ない開放的な作りになっているため、オーナー夫妻はゆったりと暮らすことができる間取りになっています。

肝心の家賃収入の面では、1LDKの賃貸物件1部屋から月12万ほどの家賃を回収しているため、住宅ローン返済負担が月20万円ほどから約7万円まで軽減されています。

このように、きちんと入居者も決まり、ご自身も賃貸併用物件で満足のいく暮らしをされているTさんですが、この賃貸併用住宅を建てる際にどのような点に気を付けて不動産会社と建築プランを立てたのか、アンケートを通して伺いました。

賃貸併用住宅の成功例アンケート

1.賃貸併用住宅の賃貸部分は、どんなところにこだわって設計しましたか?

初めから1LDKを作ることを計画しており、分譲マンションに負けない仕様で賃借人が心からくつろげる家を目標にしました。

賃貸併用住宅の建築プランを作る際は、不動産会社の賃貸グループのスタッフに意見を求め、できるだけ使い勝手の良い部屋を作るようにしました。

2.部屋はどれくらいの募集期間で満室になりましたか?

募集を開始して2週間で入居者が決定しました。

3.騒音の問題はありませんか?

この賃貸併用住宅は鉄骨コンクリート造(RC)ではないので何も音がしないというわけではないですが、騒音はまず気になりません。

入居者募集の際には、「小さい子供は不可」の条件で入居者を選ばせていただきました。

また、オーナーの寝室を3階に作ったことも、音が気にならない理由の1つです。

生活音に関して、気をつけた方が良いのはスリッパ。音が出ない柔らかい素材のスリッパを使用しています。 また、洗濯機の音もポイントです。脱水をしているときの音はどうしても聞こえてしまうため、夜中や早朝には洗濯機を使わないようにしています。

4.プライバシーの問題は?入居者と顔を合わせることはありますか?

あくまでも貸主は管理会社になっているため、賃借人はオーナーが上階に住んでいることに気付いていません。

入居者と顔を合わせるのは、せいぜい2ヶ月に1回ぐらいです。

賃貸物件の管理は全て不動産管理会社に任せていますが、雪が積もった時は雪かきをして公道までの道路を安全に確保するなどのことはしています。

5. 自宅スペースは、どのような点にこだわりましたか?

一番こだわったのは、トイレと収納とバルコニーです。トイレは、通常のトイレの幅よりも1.5倍広いものを2ヶ所(2階と3階)作りました。

収納については、自分たち夫婦は荷物が多いので、ウォークインクローゼットを2か所と、ゴルフ専用物入れ・ペット用品専用物入れを作りました。

バルコニーは3か所。全てのバルコニーの幅を、マンションタイプのように1m以上の奥行を確保しています。また、賃貸併用住宅の壁もこだわったポイント。専用の高圧洗浄ができる素材を使用しました。

6. 土地はどのような観点で選びましたか?

元々蒲田に住んでいたため、土地の相場について自分でわかっていました。駅周辺が非常に発展してきているため、土地の価格も上昇しており、資産価値を感じたという点もあります。

京急蒲田駅・糀谷駅より徒歩5分という立地で、小学校・保育園もすぐ近くにあり、利便性も申し分ない土地です。

成功例から見る賃貸併用住宅の重要ポイント

実際の成功例から賃貸併用住宅の重要ポイント

前章までに、賃貸併用住宅の失敗ポイントを解説していきました。 本章からは、賃貸併用住宅において重要なポイントを、3点に絞って解説します。

ポイント①入居者目線の賃貸スペース設計

まず、最初のポイントは、不動産会社の賃貸物件を扱う担当者に話を聞くなど、事前に入念に調査をしたこと

賃貸併用住宅は自分のマイホームとは言え、賃貸物件については他の人が住むことになります。そのため、賃貸スペースの方には、自分のこだわりを反映させるよりも「ここに住む人が暮らしやすいと思うかどうか」という観点で設計することが非常に重要です。

のちに紹介する2週間で入居者が決まった方の成功例ではその点をしっかりと押さえていたため、入居者が早く決まることにつながったのでしょう。

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ポイント②日々の生活における気遣い

賃貸併用住宅に住むことは、多くの人が考えている通り、ある程度騒音に気を付けた生活をする必要があります。だからと言って、家の中で常に音を立てないように気を張っていなければいけないというわけではありません。

音のならないスリッパを使用する、夜や早朝には洗濯機を使わないなど、生活の中で下の階の入居者に対する気遣いが必要と言えるでしょう。

騒音は少しの気遣いで防ぐことができます。ちょっとしたことに気をつけることが、賃貸併用住宅において自分も賃借人も住みよい暮らしを続けるコツと言えるでしょう。

ポイント③賃貸併用住宅の土地の選び方

土地の選び方は、自分の生活スタイルだけでなく、賃貸併用住宅の賃貸スペースに入居希望者が集まるかどうかという点に大きく関わります。

ご自身がその土地についてよく知っていたこともあり、地域の人気具合や相場観を把握した上で土地を決定している、というパターンがよくある成功例です。

発展しているエリアは、人が集まりやすいため入居者も見つかりやすい傾向にあり、賃貸併用住宅を建てるには向いていると言えるでしょう。

実際に賃貸併用住宅を購入するときには、ご自身に土地勘や不動産相場の知識がない場合でも、不動産会社のスタッフが賃貸併用住宅に向いている土地をしっかりと探してくれるため、心配はありません。

しかし、ただ不動産会社の営業の話を鵜呑みにして選ぶのではなく、自分で実際に見に行ってみたり、そのエリアの発展具合を調べてみたりすることは、とても大切です。

自分の目で見て納得した上で、賃貸併用住宅を建てる土地を購入するということを忘れないようにしましょう。

賃貸併用住宅の失敗は避けられる

失敗は事前の対策で避けることができます

ここまで紹介したような賃貸併用住宅の失敗は、事前の設計プランなどで防げるものがほとんどです。

こちらでは、賃貸併用住宅で失敗してしまうポイントについて話しましたが、もちろん、賃貸併用住宅で成功している方も多くいます。

多くの成功者は、賃貸併用住宅のノウハウを持った不動産会社・工務店などを家づくりのパートナーにすることで、自宅としても賃貸物件としても住み心地のいい住まいを考えて設計を行っています。

賃貸併用住宅の専門家であれば、入居者募集の戦略やプライバシー問題の対策法などについて詳しいので、成功の秘訣を知っているのも頷けますよね。

しかし、オーナー入居後の賃貸経営のことも考えて賃貸併用住宅のプランニングを行える不動産会社はまだまだ少ないのが現状。

パートナー選びは慎重に、また、必ず無料相談やセミナーなどに参加をして、その不動産会社に賃貸併用住宅のノウハウがあるか、スタッフの雰囲気は良いかなどの確認を怠らないようにしましょう。

より、賃貸併用住宅について詳細を知りたい!とお思いの方は、以下のページから、賃貸併用住宅の詳細をご覧ください。 賃貸併用住宅の詳細を
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