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ワンルームマンションとは?1Kとの違いや用途別に最適な間取りを紹介
居住用としてだけではなく、投資用としてワンルームマンションに興味がある人の中には、投資に最適な間取りについて気になっている人も多いのではないでしょうか。
居住用または投資用としてマンションを購入する場合は大きな支出を伴うことになるため、「こんなはずじゃなかった……」と後悔しないためにもワンルームマンションがどのようなものなのかを把握しておくことが重要です。
そこで今回は、ワンルームマンションとはどのようなものか、また1R、1K、1DK、1LDKそれぞれの間取りの特徴や「こんな人にはこんな間取りがおすすめ」といったポイントについても解説していきます。
ワンルームマンションとは
ワンルームマンションとは、1つの居室(ワンルーム)にトイレやバス、キッチンといった生活に必要な設備がコンパクトに配置されているマンションのことです。
一般的なワンルームマンションは約20㎡と言われており、1畳を約1.65㎡として考えると広さは約12畳です。
ワンルームマンションは設備がシンプルで家賃設定も安いことから、単身赴任中の会社員だけでなく一人暮らしの学生などにもよく利用されています。
ワンルームマンションの形状は立地条件によって正方形、長方形など様々です。
シンプルな形状の部屋は問題ありませんが、特殊な形状の部屋はデッドスペースが生じて使い勝手が悪い可能性があるため、図面や写真だけでなく実際に部屋を確認しておいた方が良いでしょう。
ワンルームマンションがおすすめなのはどんな人?
ワンルームマンションは、居室の広さを6畳とすると、残りの6畳にトイレや浴室、台所、廊下、玄関などを配置するため、広さに余裕があるとは言えません。
生活に必要な設備が備わっている一方、トイレ、お風呂、洗面台が一緒になった3点ユニットバスであったり、コンロが一口しかなかったりなどの理由で使い勝手が悪いと感じる人もいます。
では、どんな人にワンルームマンションがおすすめなのでしょうか。
ワンルームマンションがおすすめの人について居住用の場合と投資用の場合に分けて見ていきましょう。
居住用ワンルームマンションの場合
ワンルームマンションを自身の居住用とする際は、賃貸または購入という2つの選択肢があります。
ワンルームマンションの賃貸がおすすめの人は、一時的な入居が前提の人です。例えば、一人暮らしの学生や単身赴任で期間が決まっている人などです。
特に学生は購入費用の拠出が困難であるため、購入ではなく賃貸が現実的でしょう。
また、入居期間が事前に決まっている場合は、退去時の売却活動がスムーズに進むとは限らないため、購入よりも賃貸の方が手間を省けると考えられます。
ワンルームマンションの購入がおすすめの人は、長期的な入居が前提の人や資金に余裕がある人です。例えば、高齢者の一人暮らしや長期的な単身赴任が決まっている人などです。
ワンルームマンションを購入すると支出が一時的なもので済む一方、賃貸すると賃貸した期間の分だけ家賃を支払うことになるため、一定期間を超えると賃貸の方が支払総額は大きくなる場合があります。
そのため、長期間の入居が決まっている、また資金に余裕がある場合には購入を検討してもいいかもしれません。
投資用ワンルームマンションの場合
不動産投資の中には、ワンルームマンション、ファミリーマンション、戸建て住宅といった様々な種類があります。
ワンルームマンション投資がおすすめの人は、不動産投資を始める際、初期投資や空室リスクをできる限り抑えたい人です。
ワンルームマンションは部屋がコンパクトで設備などのコストが抑えられるため、不動産投資の中では比較的初期投資を抑えられます。そのため、金融機関から融資を受ける場合でも、融資金額が少ないのでキャッシュフローが悪化しづらいと言えます。
また、ワンルームマンションは一人暮らしの学生や単身赴任の人など、一時的な入居である可能性が高いため、ファミリーマンションよりも入居者の入れ替わり頻度が高いと考えられますが、立地の良い物件の場合、需要も高いので安定した入居が期待できるでしょう。
そのため、不動産投資の経験がない初心者が不動産投資を始める際のデビュー物件として適していると言えるでしょう。
ワンルームマンションの選び方
ワンルームマンションを探している人の中には、居室が1部屋だけの間取りのことをワンルームマンションと思っている人もいるのではないでしょうか。
ワンルームマンションとは、「居室が1つだけの部屋」という意味ではなく、「1部屋に全てがまとまっている部屋」のことです。
そのため、「自分が思っていたのはワンルームマンションではなかった!」とならないように、ワンルームマンションと似た間取りとの違いを理解する必要があります。
それでは、1R、1K、1DK、1LDKの4つの特徴とどのような人におすすめなのかを見ていきましょう。
1Rとは
1Rとは、既に説明したワンルームマンションのことで、1部屋に生活に必要な全ての設備が凝縮されているのが特徴です。部屋の広さは20㎡が一般的で、決して広いとは言えません。
トイレ、お風呂、洗面台が一緒になった3点ユニットバスやコンロが1つだけという場合もあるので、快適性を求めている人の中には、設備の物足りなさや収納力の低さを感じる人もいます。
そのため、荷物の少ない一人暮らしの学生や男性の単身赴任などに適していると言えるでしょう。
1Kとは
1Kとは、居室とキッチンスペースに仕切りがある部屋のことです。4.5畳までのキッチンのことを「K」と表記します。
1Rでは、居室にキッチンが設置されているほかトイレやバスも居室からすぐの場所にあるのが一般的です。一方、1Kでは、キッチンスペース側にトイレやバスがあるのが一般的です。
部屋全体の大きさは1Rと1Kでは1Kの方が多少大きい物件が多いものの、そこまで大きく変わりません。
そのため、居室は居室として広々と使いたい人や料理の匂いが充満するのが嫌な人、学校や会社などにお弁当を作って持っていくなど、キッチンの使用頻度が高い人には1Kがおすすめと言えるでしょう。
1DKとは
1DKとは、居室とキッチンスペースに仕切りがある部屋のことです。
「1Kと同じでは?」と思った人もいるかもしれませんが、4.5畳までのキッチンは「K」と表記するのに対して、4.5~8畳までのキッチンは「DK」と表記します。
DKとは、ダイニングキッチンのことで、Kは料理をするスペースしかありませんが、DKでは食事をするスペースも確保できます。
1Kよりもさらに居室は居室として広々と使えるため、クローゼットなどの収納が少ない場合でも収納家具を設置する余裕ができます。
そのため、食事をする場所と寝室空間をハッキリ分けたい人や収納家具などを設置して収納力を高めたい人、同棲カップル・荷物の少ない新婚さんには1DKがおすすめと言えるでしょう。
1LDKとは
1LDKとは、1DKに似ている部分がありますが、8畳までは「DK」と表記するのに対して、8畳以上のスペースがある場合は「LDK」と表記します。
LDKとは、リビング・ダイニングキッチンのことで、DKの食事をする空間に加えてテレビを見るなどのくつろぐスペースを確保できます。
1LDKでは、LDKのスペースが広々としているので友達などが泊まることもできます。
そのため、DKと同様、食事をする場所とプライベートの空間をハッキリ分けたい人や収納家具などを設置して収納力を高めたい人、同棲カップル・荷物の少ない新婚さん、友達が頻繁に泊まる人には1LDKがおすすめと言えるでしょう。
しかし、1R→1K→1DK→1LDKと部屋が大きくなるにつれて購入価格も家賃も高くなります。そのため、部屋の用途だけでなく資金面も考慮しながら部屋を決めるようにしましょう。
ワンルームマンション規制とは
ワンルームマンションは学生や高齢者の一人暮らし、単身赴任の人などの居住用や、初期投資をできる限り抑えながら不動産投資をしたい人の投資用に適しています。
そんな居住用としてだけでなく投資用としても注目されるワンルームマンションですが、規制の対象となっていることをご存知でしょうか。
ワンルームマンション規制とは、1980年代から存在するものですが、2002年頃から内容が強化されており、東京都に関しては23区全てで条例や指導要綱による規制がされています。内容は区によって異なりますが、例えば次のような規制があります。
- 30㎡未満の住戸が9戸以上の集合住宅について、1戸あたり50万円を課税。(豊島区)
- 商業地域は「(総戸数-15戸)×3分の1」以上を50㎡以上の住戸に。(渋谷区)
- 25戸以上の場合、総戸数の30%以上を40㎡以上の住戸に。(墨田区)
その背景には、住民票を移動させず、税金を納めていないにもかかわらず行政サービスを受けている、一時的に引っ越してくる入居者のマナーが悪いことなどが挙げられます。
規制には、最低専有面積の大幅な引き上げやファミリー向け住戸(地方公共団体によって異なりますが、概ね専用面積が40㎡以上の住戸)の設置などを盛り込んでいますが、これらがどのような影響を与えるのでしょうか?
ワンルームマンション規制が及ぼす影響
最低専有面積の大幅な引き上げが生じるということは、1部屋の広さが大きくなるため、入居者にとっては喜ばしい出来事のように感じられますが、実際にはそうとも言い切れません。
1部屋の広さが大きくなるということは、大きくなった分、家賃が増額になるということなのです。
また、規制に適合したワンルームマンションを新築しようとすると、以前よりも広い土地が必要になるため、用地取得が難しくなり、新築されるワンルームマンションが減ってしまうと、供給に対して需要が上回る可能性があります。
その結果、新築・中古市場ともに価格が高くなりやすく、購入・賃貸どちらのハードルも高くなります。
また、空きがないことから借りたくても借りられない可能性が高くなるなど、居住用としては厳しい状況です。
一方、投資用としては規制のおかげで供給が減少すると、安定した需要が期待できます。
しかし、物件を購入しようとなっても、市場に良い条件のワンルームマンションがなかなか出回らない、もしくは価格が高騰していて割に合わない可能性が出てきます。
また、市場に出回っているのが築年数のかなり経過したワンルームマンションの場合には、修繕費などのランニングコストが多くかかる可能性が高いので、注意が必要です。購入前はよく確認しておきましょう。
まとめ
ワンルームマンションと一口に言っても、部屋や間取りによって設備や広さ、形状なども異なります。
ワンルームの広さは20㎡程度が一般的ですが、決して「広い」と言えるものではないため、居室に重点を置いている間取りなのか、それ以外に重点を置いている間取りなのか、個別に確認することが重要です。
これらの違いを不動産会社が提供してくれる書面だけで確認することは困難です。
実際にワンルームマンションに足を運んで広さを体感してから選ぶようにしましょう。
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監修:小泉 由貴乃(レイビー編集長)
管理業務主任者、マンション管理士、3級ファイナンシャル・プランニング技能士
監修:東海林 康太(賃貸管理の専門家)
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士