不動産投資のカギを握る「賃貸需要」の高い物件を見極める方法とは?

2020.6.12  
レイビー編集長 小泉由貴乃レイビー編集部
賃貸 需要 不動産投資とは

不動産投資おいて重要なことの1つが物件選びです。賃貸需要の高い物件を選ぶことで、賃貸経営の戦略も立てやすくなります。

しかし、賃貸需要の高い物件をどのように見極めていけばいいのかわからないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、賃貸需要の高い物件を選ぶためのポイントについて解説します。不動産投資に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

賃貸需要の高いエリアとは

賃貸需要

不動産投資における物件選びで重要なポイントの1つは「立地」です。

物件を購入した後でも、設備は後から追加・変更することができますが、立地を変更することはできません。
そのため、購入する前に賃貸需要の高いエリアを見極めることが非常に大切です。

ここでは、賃貸需要の高いエリアについて需要を高める要素ごとに解説します。

不動産投資物件を選ぶ際の参考になれば幸いです。

住環境がよい

入居者にとって住み心地のよいエリアは賃貸需要が高いと言えるでしょう。
住環境が良いとされるエリアには、次のような特徴があります。

  • 駅から近い、複数路線利用可(都市部)
  • 最寄り駅に快速や急行が止まる(都市部)
  • スーパーやドラッグストアなどの商業施設が充実している
  • 学校、病院、警察署、役所、銀行などの施設が近い
  • 治安が良い
    など

また、入居者層や地域によっても「住環境が良い」とされる環境には差があるでしょう。
そこで、いくつかの観点から見た住環境が良いエリアの特徴についてご紹介します。

単身者

単身者の場合、利便性の高い立地が好まれるでしょう。

例えば、コンビニが徒歩圏内にあったり、仕事帰りの遅い時間にも営業しているお店が多かったりするなどの環境が好まれると考えられます。

また、女性の1人暮らしであれば、治安の良い地域や、最寄駅から物件までの道が夜でもある程度明るく、人通りがあることなどが好まれるでしょう。

いずれにせよ、単身者にとっての「良い住環境」とは、「居住者本人にとって住み心地の良い立地」だといえるでしょう。

ファミリー層

ファミリー層の場合は単身者とは異なり、家族それぞれの生活環境を考えた入居物件選びをすることが多いでしょう。

子どもがいる家庭であれば、幼稚園・保育園などの教育環境、学校までの通学路、病院までの距離など、子育てがしやすい環境を重視することが考えられます。

また、夫婦のみの家庭であれば、お互いの職場までの時間や距離などを考慮した部屋探しが行われるでしょう。

ファミリー層の場合は利便性の良い立地も重要なポイントですが、子どもにとって環境が良いということもポイントになります。

都市部

都市部では電車などの公共交通機関の利用をする人が多いため、駅までの距離や乗り入れ路線などが重視されます。

また、自転車を利用している人にとっては坂道があまりない立地が好まれるでしょう。

地方

大人1人につき車1台所有することが多い地域では、物件の敷地内もしくは近隣に駐車場がないと入居候補の選択肢から外されてしまう可能性が高くなります。

反面、多少スーパーやコンビニなどが遠くても、車で行ければ問題ないと判断してもらえるケースもあります。

このように都市部と地方では交通機関の利用状況などに違いがあるため、入居希望者が求める住環境も異なるでしょう。

入居ターゲット層や地域性を考慮して、投資物件選びをすることをおすすめします。

人口移動数(転入超過数)

「需要の高いエリア」を考える1つの指標として「人口移動数(転入超過数)」があります。

総務省統計局のWebサイトでは、住民基本台帳を基に人口の移動数が公開されています。ここでは、公開されているデータを基に解説しましょう。

「住民基本台帳人口移動報告 2019年(令和元年)結果」によると、転出よりも転入の方が多かった都道府県は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・福岡県・滋賀県・沖縄県。ほかの39都道府県は転出超過となっています。

特に東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)は14万8783人の転入超過で、前年と比較しても8,915人拡大しています。
ほかにも、名古屋圏・大阪圏も転出超過となっていることが読み取れます。

日本全体でみれば人口は減少傾向にありますが、地域によって人口の増減に差があるのです。

今回のデータからは利便性の高い都市部に人口集中していることが読み取れますので、地方よりは都市部の方が、需要が高いと言えるでしょう。

なお、総務省統計局が公開している「住民基本台帳人口移動報告 2019年(令和元年)結果」に興味のある方は、こちらをご覧ください。

賃貸需要の高い物件の特徴

不動産投資 賃貸需要

賃貸需要の高い物件の魅力は、立地だけではありません。

入居希望者が賃貸物件を選ぶ基準には、間取りや設備や築年数、ペット可などの賃貸条件なども含まれます。

ここでは、賃貸需要の高い物件の特徴を項目別にご紹介します。
賃貸需要の高い物件の特徴を知ることは、所有物件の分析やライバル物件との差別化を図るためにも役立つでしょう。

投資物件の選び方にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

設備

全国賃貸住宅新聞では、年に1回「入居者に人気の設備ランキング」を公表しています。

今回は、「この設備があれば家賃が高くても入居が決まる」という観点でのランキングから人気設備をご紹介しましょう。

【単身者向け】
2019年 2018年 2017年
1位 インターネット無料 インターネット無料 インターネット無料
2位 オートロック 宅配ボックス オートロック
3位 宅配ボックス オートロック 宅配ボックス
4位 浴室換気乾燥機 備え付け家具・家電 ホームセキュリティ
5位 ホームセキュリティ 浴室換気乾燥機 浴室換気乾燥機
ウォークインクローゼット
【ファミリー向け】
2019年 2018年 2017年
1位 インターネット無料 インターネット無料 インターネット無料
2位 追い炊き機能 追い炊き機能 オートロック
3位 オートロック オートロック 追い炊き機能
4位 ホームセキュリティ 宅配ボックス 宅配ボックス
5位 システムキッチン システムキッチン システムキッチン

出典:「入居者に人気の設備ランキング」週刊 全国賃貸住宅新聞(2017年10月16日号 No.1292 / 2018年10月15日号 No.1339 / 2019年10月21日号 No.1386)

単身者向け・ファミリー向けのどちらも、「インターネット無料」が1位になっています。

現代では誰もがスマートフォン・タブレット・パソコンなどでインターネットを利用しています。もはや私たちの生活にはインターネットが必須だと言っても過言ではないでしょう。

「インターネット無料」が設備としてある物件であれば、入居者は自分で契約をする必要がありません。手間とコストが省けるという点も、人気である理由の1つでしょう。

また、「オートロック」「ホームセキュリティ」といった防犯・セキュリティ面を強化する設備も人気です。
昨今では凶悪犯罪が報道されることがあり、安全面を意識する人が増えていることがうかがえます。

単身者向け・ファミリー向けのランキングを比較すると、入居者層によって人気設備に差があることがわかります。

たとえばファミリー層では、利便性の高い設備・防犯面を強化する設備に加えて「追い炊き機能」や「システムキッチン」といった「家族が暮らしやすくなる設備」がランクインしています。

不動産投資物件を選ぶ際には、まず入居ターゲット層を把握し、設備の有無を必ずチェックすることをおすすめします。

築年数、リノベーション、リフォームの有無

一般的に、古い物件よりは新しい物件、かつ清潔感のあるきれいな物件が好まれるでしょう。

しかし、新築はいつまでも新しいままというわけにはいきません。建物はどうしても年数を重ねるごとに古くなってしまいます。

最近では、築年数が古くても水回り設備がすべてリフォームされていたり、部屋全体がリノベーションされていたりして生まれ変わった物件も注目されています。

ある程度築年数の経過した物件の場合は、リノベーションやリフォームの有無を確認しておきましょう。
これまでどの程度修繕をしてきたのか、設備の追加や入れ替えを行っているのかなどを把握しておくことで、購入後の戦略が立てやすくなるからです。

中古物件を購入してご自身でリノベーションやリフォームを検討する場合は、複数の業者を比較し、費用や工事内容について十分に検討しましょう。

ペット可、楽器可など

賃貸物件では特約などを結んでいない限り、基本的にはペットの飼育は不可、楽器演奏も不可となっています。

そのため、ペットの飼育をしたい人や居室で楽器の演奏をしたい人は、「ペット可」「楽器可」という条件で部屋探しを行っているのです。

上記のような条件を許可することで、ライバル物件との差別化を図れるでしょう。
ただし、ペットの飼育や楽器演奏を許可する上で、退去後のクリーニング費用の取り決めや臭い対策、防音対策などを考える必要があります。

物件の購入を検討する際には、現契約者と取り交わしている賃貸借契約の内容を確認したり、対策を施しているのかなどの点を確認したりすることをおすすめします。

賃貸需要の調べ方

賃貸需要 調べ方

ここまで、不動産投資においては物件の選び方が大切であり、中でも賃貸需要が高い物件を選ぶことが重要であることを解説してきました。

それでは、実際に賃貸需要を調べるにはどうしたらよいでしょうか?ここでは、賃貸需要の調べ方についてご紹介します。

不動産会社への聞き込み

賃貸需要を調べるためには、まず不動産会社へ聞き込みを行いましょう。

不動産会社によって主要事業や得意分野、顧客への提案方針などが異なります。そのため、目的に応じて不動産会社を選択することが大切です。

たとえば、「特定のエリアでの入居付けについて知りたい」ということであれば、知りたいエリアに精通した地元業者に聞くのが近道です。

不動産の購入にあたり、多くの場合、現地を確認しに行くのではないでしょうか?
現地確認の際に近隣にある不動産会社に足を運び、賃貸需要について尋ねてみましょう。

不動産情報ポータルサイトの活用

不動産情報ポータルサイトでは、エリア内にある賃貸物件の概要を簡単に検索することができます。
また、サイトによってはエリアごとの賃料相場や空室率などを公開しているところがあります。

不動産投資物件の購入を検討している人は、積極的にデータを確認して分析してみましょう。

賃貸需要のまとめ

マンション投資 賃貸需要

不動産投資を成功させるために重要なポイントの1つが「物件の選び方」です。

賃貸需要の高い物件を選ぶことで、購入後に立てられる戦略の幅が広がります。

賃貸需要の高い物件を選ぶために、立地や設備、賃貸条件などのポイントを必ず確認しましょう。

また、地元の不動産会社に足を運んだり、不動産情報ポータルサイトを活用したりして、積極的に情報収集をすることも大切です。

不動産投資は、数年単位に渡る長期的な投資方法です。
まずは入口である物件の購入を成功させるためにも、ぜひ今回の記事を参考に行動してみてください。

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レイビー編集長 小泉由貴乃

監修:小泉 由貴乃(レイビー編集長)

管理業務主任者、マンション管理士、3級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後、衛生用品メーカーで経理業務を担当。2016年 株式会社グローバル・リンク・マネジメントに入社。建物管理部門に所属し、マンション管理士、管理業務主任者の資格を活かし、管理組合の管理事務に携わる。2019年 レイビーのサイトリニューアルを機に、レイビー編集長に就任。マンション管理業務で得た知識を生かして、コンテンツ制作のディレクションを担当。出社前のジム通いが日課で、趣味はグルメ探索と実家のうさぎを愛でること。 レイビー公式Twitterアカウント(@R_E_I_B)
東海林 康太(賃貸管理の専門家)

監修:東海林 康太(賃貸管理の専門家)

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

2009年に株式会社グローバル・リンク・マネジメントへ新卒入社。 アセットマネジメント営業部に所属し、約3年間投資用マンションの販売に携わる。 2011年に同社の賃貸管理部へ異動し、現在は同部署にて部長を務める。 マンションの販売に携わった経験を活かし、お客様の立場に立って、 一人ひとりに寄り沿った対応を心がけている。 趣味は野球とプロレス観戦で、休日は子供と粘土細工をして過ごしている。 好きな食べ物はつくね。

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