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投資初心者は何から始める?少額から挑戦できるおすすめ資産運用5選
将来や老後のお金が不安で何か投資を始めてみたいけれど、投資初心者のため何から始めたらいいのか悩んでいませんか?
あるいは「初心者におすすめの投資方法を知りたい」「失敗が怖いから少額から投資を始めたい」とお考えの方もいるかもしれません。
この記事では、初心者の方にもおすすめの投資方法を紹介しています。
投資に関する実態や失敗例、失敗を防ぐコツについても解説しているため、これから投資に取り組みたいとお考えの方はぜひご一読ください。
投資初心者は何から始めればいいの?
投資初心者のため、何から始めていいのか悩んでいませんか?
もしかしたらその悩みは、投資には多額の資金が必要だという先入観による悩みかもしれません。
投資は少額からでも時間をかけることで、資産を大きく増やせる可能性があります。
まず毎月一定額を投資すると、将来どれくらい資産が増えるのかシミュレーションを見てみましょう。
以下の表は毎月1万円・2万円・3万円と年利3%、複利で投資した場合の投資結果を表しています。
10年 | 20年 | 30年 | |
---|---|---|---|
月1万円 | 139.7万円(120万円) | 328.3万円(240万円) | 582.7万円(360万円) |
月2万円 | 279.4万円(240万円) | 656.6万円(480万円) | 1,165.4万円(720万円) |
月3万円 | 419.2万円(360万円) | 984.9万円(720万円) | 1,748.2万円(1,080万円) |
※( )内は元本
毎月の投資額は少額でも、投資期間が長ければ意外に大きな金額になっていると感じたのではないでしょうか?
このように投資は時間を味方つけて長期間運用をすることで、毎月の負担は少なくても大きな金額に増やせる可能性があります。
言い換えれば、投資は若いうちから、そしてなるべく早く始めた方が有利だということです。
投資に関する実態
金融広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」によると、38.9%が積立保険、36.1%が株式投資、27.3%が投資信託に投資をしていることがわかります。
意外に多くの人が投資をしていると感じられたのではないでしょうか?
預貯金 | 97.2% |
---|---|
金銭信託 | 5.0% |
積立保険 | 38.9% |
個人年金保険 | 25.3% |
債券 | 7.4% |
株式 | 36.1% |
投資信託 | 27.3% |
財形貯蓄 | 10.1% |
その他金融商品 | 7.5% |
いずれも保有していない | 2.5% |
無回答 | 0.0% |
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」
また保有金額でみると、株式が最も多いことがわかります。
預貯金 | 670万円 |
---|---|
金銭信託 | 16万円 |
積立保険 | 225万円 |
個人年金保険 | 84万円 |
債券 | 70万円 |
株式 | 296万円 |
投資信託 | 140万円 |
財形貯蓄 | 29万円 |
その他金融商品 | 32万円 |
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」
次に金融資産の保有目的について見てみましょう。
老後の生活資金が1位、病気などの備えが2位、3位に旅行・レジャーと続きます。
病気や不時の災害への備え | 47.2% |
---|---|
こどもの教育資金 | 19.4% |
こどもの結婚資金 | 4.3% |
住宅の取得または増改築などの資金 | 8.5% |
老後の生活資金 | 59.6% |
耐久消費財の購入資金 | 11.2% |
旅行、レジャーの資金 | 17.4% |
納税資金 | 2.4% |
遺産として子孫に残す | 5.4% |
特に目的はないが、持っていると安心 | 16.1% |
その他 | 9.1% |
無回答 | 0.0% |
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」
投資初心者におすすめの投資方法5選
投資初心者の方におすすめの投資方法を5つ紹介します。
つみたてNISA
NISAとは、少額投資非課税制度のことを言います。
通常、投資で利益が出ると、利益に対して20.315%の税金がかかりますが、NISA専用口座を通じて運用した場合、運用益に対して非課税になります。
つみたてNISAは、2022年現在、3種類あるNISA制度の1つで、投資をするうえでリスクを抑えやすい長期投資・積立投資・分散投資を利用した投資手法と相性が良い制度です。
投資額年間40万円までの利益に対して税金がかからず、最長20年間非課税期間が続きます。
20年間、毎年40万円の非課税枠を使い切った場合は最大800万円の非課税枠を利用できることになります。
運用できる商品は、金融庁の水準を満たした比較的手数料が低く、運用リスクの少ない投資信託に限られているため、投資初心者の方にもおすすめの制度です。
ただし、つみたてNISAは投資であるため元本割れのリスクが伴います。
なお、2024年以降のNISAは積立・分散投資に適した投資信託で運用する「つみたて投資枠」と、要件を満たした上場株式と投資信託で運用する「成長投資枠」に分かれ、2つの投資枠が併用可能です。
また非課税期間の制限がなくなりますが、年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、一生涯で利用できる非課税限度額は1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)と決まっています。
iDeCo
iDeCoは個人型確定拠出年金の愛称で、老後の資産形成をするための制度です。
iDeCoは毎月の掛金を使って、あらかじめ用意された商品の中からご自身で商品を選んで運用します。
また毎月の掛金は5,000円から始められて、掛金は全額所得控除になるため所得税を支払っている人は、税金を軽減できる可能性があり、運用益にも税金はかかりません。
さらに運用したお金を受け取る段階でも税制優遇が受けられます。
iDeCoの掛金は原則60歳まで引き出せないというデメリットがありますが、税制優遇のメリットが大きい制度です。
積立投資
積立投資は、投資のリスクを抑える投資手法の1つです。
投資手法と言っても難しいことはなく、月々1万円や2万円のように、毎月一定額ずつ投資商品を買い付けるだけで積立投資は実践できます。
株式や投資信託のように値動きをする商品は、毎月一定額を買い付けることで平均購入単価が下がり、結果として投資で損失が出にくくなっていきます。
また積立投資は、長期間投資を継続することで、さらに投資リスクを抑えることができると言われています。
積立投資は株式投資やFX、投資信託など元本割れリスクのあるほとんどの金融商品に応用できます。
ミニ株
ミニ株とは、単元未満株のことを指します。
単元未満株とは単元※に満たなくても取引ができる株式投資のことです。
※単元とは通常の株式取引で売買される売買単位のことで、上場株式は100株を1単元としています。
しかし100株を1単元とすると、仮に1株2,000円の銘柄があった場合、この銘柄を購入するには20万円の資金が必要です。
ミニ株なら1株ずつ、10株ずつというように単元に満たない数量でも購入できるため、1株2,000円の銘柄の場合、2,000円や2万円など比較的少額で株式に投資することが可能です。
ポイント投資
最近では、クレジットカードや電子カード決済によって受け取ったポイントで投資ができるケースも増えています。
こうしたポイントは日々の支出にともなって発生したもので、手持ちの現金を使って投資をするわけではありません。
そのため、ポイント投資なら元本割れするかもしれないという心理的ハードルが下がり、これまで投資を避けていた人も比較的取り組みやすく感じるでしょう。
投資初心者が陥りやすい失敗例
投資初心者が陥りやすい失敗例を3つ紹介します。
毎月の投資額が多すぎる
投資初心者は、せっかく投資を始めたにも関わらず、資金をすぐに引き出してしまう傾向があるようです。
その理由の1つは、毎月の投資額が多すぎるという点です。
老後に不安を感じると、もっと積立投資をしておかなければならないという気持ちから、無理に投資にお金を費やしてしまいがちです。
しかし無理をしても日々の生活費が不足したり、急に大きな支出が必要になったりで投資のお金を引き出しているようでは、積立投資などを行っていても投資リスクを抑える効果は十分に発揮されません。
投資は、当面使う予定のない余剰資金の範囲内で行うのが基本です。
余剰資金は以下の計算で計算をします。
余剰資金=手取り収入-(日々の生活に必要なお金+近く使い道が決まっているお金)
日々の生活に必要なお金・・・食費、住宅ローンの支払、家賃、光熱費、医療費(急に必要になるかもしれないお金)
近く使い道が決まっているお金・・・結婚資金、教育資金、住宅ローンの頭金など
余剰資金がない人は、保険料やスマートフォン代の見直し、住宅ローンの借り換えなど、毎月支出が生じている固定費から優先的に見直すとよいでしょう。
投資の結果を気にしすぎる
投資を始めたばかりの頃は、資産の増減が気になりがちです。
最近ではスマートフォンでも投資結果を確認できるため、リアルタイムで投資結果を確認することも可能です。
しかし気にしすぎた結果、元本割れが続いていることが気になり、せっかく投資を始めたのに半年や1年など短い期間で引き出してしまうことがあります。
ただ、これでは投資元本が増えず資産は一向に増えません。
のちほど紹介しますが、リスクを抑えて安定したリターンを得るための基本は少額投資と長期投資です。
また金融商品には好調不調の波があるため、1年、2年などの短期間の投資結果で一喜一憂するのではなく、短くても10年程度は投資期間を見ておく必要があるでしょう。
身の丈に合わない投資
「よくわからないけれどとにかくお金が増えると書いてあった」
「数年で資金が倍になると言われた」
こうした言葉につられて投資をスタートした結果、大きな損失を出してしまうのも、投資初心者が失敗する典型例です。
投資手法によっては、数年で資産を倍にすることは不可能ではありません。
しかし、投資におけるリスクとリターンは表裏一体の関係にあります。
簡単にいえば資産が2倍になる可能性のある投資は、資産が2分の1になる可能性もあるということです。
リスクとリターンが見合わない投資商品はありません。
ハイリターンの商品があったら、相応のリスクもともなうことを心得ておきましょう。
少なくとも投資のリスクや仕組みがよくわからない商品は避けるべきです。
投資初心者が失敗を防ぐコツ
リスクのない投資はありません。そのため、投資はいかにリスクを抑えて運用するかがポイントです。
投資のリスクを抑えて、安定したリターンを得るために、投資初心者は少額投資・長期投資・分散投資を心がけましょう。
少額から始める
投資にまだ慣れていないうちは、少額からスタートしましょう。
少額からスタートしても、投資のリスクを抑える効果はありませんが、そもそもの投資額が少ないことから大きな損失にはならないため、投資で元本割れするストレスは軽減されます。
元本割れをしたくないがため投資に踏み切れない人は、まずは少額から始めてみることをおすすめします。
長期的に運用する
投資は1年、2年という短い期間の投資結果で一喜一憂するものではありません。
多くの投資商品は、長期間運用する中で好不調の波があります。
しかし長期運用をしていると、収益プラスの期間と収益マイナスの期間を相殺し合い、一定のリターンに収束するのが一般的です。
投資は一旦スタートしたら、短くても10年~15年は継続することを想定しておきましょう。
分散投資する
分散投資には「商品の分散」と「時間の分散」があります。
商品の分散
商品の分散とは、値動きの特徴が異なる商品を併せ持つということです。商品の分散の典型的な例としては、株式と債券があります。
一般的に株式と債券は、経済の動向などによって異なる値動きをすることが多いと言われており、経済が活況な時は株式の価格が上がり、債券は値下がりする傾向にあります。
また、日本国内と海外、先進国と新興国など、複数の国の資産に分散投資することで、投資した資産のうちの一つが値下がりしたとしても、他の国の資産の値上がりでカバーすることができれば、保有している資産の間で生じる価格変動リスクを軽減できるでしょう。
そのため、投資では1つの商品で運用するのではなく、株式、債券、国内商品、海外商品など値動きの特徴が異なる商品をバランス良く保有する分散投資を心がけましょう。
時間の分散
時間の分散とは、一度にまとまったお金を投資せずに、投資商品の購入時期を分散させることで、ドルコスト平均法とも言われます。
価格変動をする商品は、毎月決まった時期に一定額を購入し続けることで、平均購入単価が下がり、元本割れしにくくなるという特徴があります。
購入時期を分散させると聞くと難しそうですが、簡単にいえば先に述べた毎月の積立投資も時間の分散の1つです。
実は少額から始められる不動産投資
不動産投資とはマンションやアパート、戸建てなどの不動産を購入し、入居者に貸し出して家賃収入を得る投資手法です。
不動産投資をスタートするためには不動産を購入する必要があることから、裕福な人がするものというイメージがあるかもしれません。
しかし不動産投資ローンを利用すると、比較的少額の初期費用でスタートできます。
不動産投資ローンを利用した場合、毎月返済していく必要はありますが、入居者からの家賃収入をローン返済に充てることができます。
そして不動産投資ローン返済完了後は、諸経費を差し引いた家賃収入がそのままご自身の収入になります(家賃収入に対して、所得税や社会保険料、住民税などがかかる可能性があります)。
不動産投資の仕組みを知りたい人、不動産投資に興味がある人はこちらの記事も参考になります。
まとめ
投資初心者は「少額投資」「長期投資」「分散投資」を心がけましょう。
この3つを心がければ、リスクを抑えながら安定したリターンを得られる可能性が高まります。
そして、時間を味方につけて、なるべく早く投資をスタートさせましょう。
分散投資先の選択肢の一つとして、不動産投資もあります。
不動産価格は株式や債券と値動きの特徴が異なる資産のため、商品の分散の効果が働きます。
不動産投資は裕福な人がするものというイメージがあるかもしれませんが、実は比較的少ない初期費用で始められます。
興味がある人はセミナーなどに参加して、不動産投資についての知識も深めてみてはいかがでしょうか?
※本記事の掲載内容は、掲載時点(2023年2月)の法令・情報等により基づいておりますが、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではなく、本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、運営者及び情報提供者は一切の責任を負いません。
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監修:小泉 由貴乃(レイビー編集長)
管理業務主任者、マンション管理士、3級ファイナンシャル・プランニング技能士