将来のことを見据えて資産運用を始めたいけれど、「何から始めたら良いかわからない」「種類が多すぎて、投資先の選び方がわからない」「おすすめの資産運用が何か知りたい」などのお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、初心者におすすめの資産運用について、わかりやすく特徴を比較しながら解説しています。
また、「年代別」「資金別」「運用期間別」におすすめの資産運用も紹介しています。
初心者でも取り組みやすいおすすめの資産運用や、ご自身に合った資産運用の方法、失敗を防ぐコツやポイントなどについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
資産運用とは?
資産運用には主に貯めることを重視した預貯金と、資産を増やすことを目的とした投資があります。預貯金と投資を比較すると、以下のような違いがあります。
預貯金 | 投資 | |
---|---|---|
目的 | お金を貯める | お金を増やす |
元本保証 | あり(元本1,000万円まで) | なし |
換金 | 原則、即時 | 数日かかる |
代表的な商品 | 預貯金、積立定期預金など | 株式、債券、投資信託、不動産投資 |
資産運用のうち、預貯金は一般的に元本保証(元本1,000万円まで)があり、換金が即時にできます。
一方、投資はお金を大きく増やせる可能性があるというメリットがあります。
初心者にも始めやすい資産運用の3つのポイント
資産運用を始めたくても、投資初心者のため何から初めて良いのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、以下の要件を満たす資産運用であれば、初心者にも比較的始めやすい資産運用であるといえるでしょう。
- 少額から始められる
- ローリスクで損失額が小さい
- 短期的な値動きが比較的小さい
それぞれ詳しく解説します。
少額から始められる
預貯金は元本保証があるものの、低金利が続く現在の日本では、預貯金で資産を大きく増やすことはあまり期待できません。
一方、投資は資産を大きく増やせる可能性があるものの、元本割れするリスクがあります。
元本割れリスクがない投資商品は存在しないことから、投資でお金を増やすにはリスクを抑えた運用を心がけることが必要です。
投資のなかでも少額で始められるものなら、仮に損失が発生しても大きな損失には至らないため、損失によるストレスは抑えられるでしょう。
ローリスクで損失額が小さい
投資初心者は、資産運用のうち元本保証のある預貯金や、投資のなかでもローリスクで損失額が比較的小さいものを選びましょう。
仮に投資を選んで、損失が発生したとしても、ローリスクな投資商品であれば損失も少額で済むため、大きく資産を失うことは避けられるからです。
のちほど解説しますが、投資は同じ商品に長期間投資を続けるだけでもリスクを抑える効果があります。
投資によって一時的に損失が出ていても、長期間投資を継続することで、損失を穴埋めできる場合があるため、長期間投資を継続して行くという意味でも、初心者にはローリスクなものがおすすめです。
短期的な値動きが比較的小さい
値動きがある投資商品においては、リスクとリターンが表裏一体の関係にあるという原則があります。
つまりハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンの商品はありますが、ローリスク・ハイリターンの投資商品はないということです。
短期間で利益の出る商品は、短期間で大きな損失が出る可能性もあります。
投資に慣れている方であれば、この法則を理解しているため大きな値動きがあっても受け入れられますが、投資初心者は、短期的に大きな値動きがあると大きなストレスになってしまうでしょう。
そのため、投資初心者には短期的な値動きが比較的小さい商品がおすすめです。
初心者におすすめの資産運用7選
初心者におすすめの資産運用を7つ紹介します。
NISA(つみたてNISA、一般NISA)
NISAとは少額投資非課税制度のことです。
一般的な投資で利益が出た場合、利益に対して20.315%の税金がかかりますが、NISA専用口座で資産運用をした結果利益が出た場合、投資の利益に税金がかかりません。
また、2024年以降のNISAでは積立・分散投資に適した投資信託で運用する「つみたて投資枠」と、要件を満たした上場株式と投資信託で運用する「成長投資枠」に分かれ、2つの投資枠が併用可能です。
非課税期間の制限はなくなりますが、年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、一生涯で利用できる非課税限度額は1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)と決まっています。
つみたてNISA
つみたてNISAは、年間投資元本が40万円までであれば、運用益に税金がかかりません。また毎年40万円の非課税枠が最大20年間利用できます。
つみたてNISAの対象商品は、金融庁の選定基準をクリアした比較的低リスクの商品が多いため、投資初心者におすすめです。
一般NISA
一般NISAは、年間投資元本が120万円までであれば、運用益に税金がかかりません。また毎年120万円の非課税枠が最大5年間利用できます。
一般NISAの対象商品は、投資信託や上場株式など幅広く、比較的リスクの高い商品も含まれているため、投資初心者向け商品の中では、ややリスクが高い制度といえます。
投資信託
投資信託とは簡単にいえば「投資」を「信託(信じて託す)」、つまり投資をお任せできる金融商品です。
のちほど解説しますが、投資は値動きの異なる複数の商品で運用するとリスクを抑えられる傾向があります。
しかし投資初心者は、そもそも値動きの特徴が異なる複数の商品を探すことが難しいでしょう。
投資信託は、銘柄を1つ選ぶだけでその投資信託の運用方針の範囲内で、投資のプロが分散投資を投資家に代わり行ってくれる商品です。
そのため投資初心者におすすめの商品といえます。
iDeCo
iDeCoは個人型確定拠出年金の愛称で、老後の資産形成をする際におすすめの制度です。
iDeCo口座で運用した場合、毎月の掛金が全額所得控除となるため、所得税・住民税が軽減される場合があります。
その他、運用益に税金がかからない、受取時にも税金の優遇があるなど、多くの税制優遇がある制度です。
ただし、iDeCoの掛金は原則60歳まで引き出しができないため注意が必要です。
不動産投資
不動産投資はマンションやアパートなどの不動産を取得して他人に貸し出し、家賃収入を得る投資方法です。
入居者がいる限り安定した家賃収入が得られるため、老後の年金の上乗せ収入として期待できます。
また、会社員の方が副業として不動産投資を活用し、給与所得と不動産所得の損失を損益通算することで、税金の還付を受けられることがあります。
ミニ株・単元未満株
上場株式に投資をするには、1単元(100株)ごとに購入する必要があります。
そのため仮に株価3,000円の銘柄であれば、30万円の資金が必要です。
しかし、ミニ株・単元株未満は、1株ずつ、10株ずつなど単元未満の数量で株式を購入できるため、この事例では、3,000円、3万円から株式取引ができます。
ミニ株なら比較的リスクが高いと言われている株式投資も、取り組みやすいためおすすめです。
ポイント投資
クレジットカードや電子マネーで決済をしたときに付与されたポイントを使って、投資ができる場合もあります。
ご自身が決済したことで得られたポイントではありますが、手持ち資金を投資するわけではないため、仮に損失が発生しても心理的なストレスは大きくないことが考えられます。
ただし、ポイントは投資だけではあまり大きな金額にならないため、ポイント投資だけで得られる利益は限定的であるケースがほとんどでしょう。
【年代別】資産運用の選び方
続いて、年代別の資産運用の選び方について解説します。
一般的に投資は若いうちはリスクを取りやすく、年齢を経るにつれて老後の生活費の準備を確保しておく必要性からリスクを取りにくくなって行きます。
20代の場合
1年で100万円積み立てることは難しくても、10年という時間があれば毎月約9,000円を積み立てれば100万円に到達します。
つまり大きなお金を準備したい場合は、時間を味方に付けた方が有利なのです。
また20代の場合、働いて収入を得られる期間が多く残されていることから、仮に投資で失敗しても、労働収入でカバーすることができる可能性があるでしょう。
したがって20代など若い世代は、投資でリスクを取りやすい環境にあります。
ただ若いうちはまだ貯蓄が少なく、貯蓄を作っておくことも必要であることから、余裕資金の範囲内で比較的リスクの高い商品で積立投資に挑戦をするのがおすすめです。
また20代という早い段階で積立投資をスタートすれば、長期投資のメリットも十分享受できるでしょう。
30~40代の場合
30代~40代はある程度、貯蓄などができていて、なおかつ20代よりも収入が増えている傾向があるため選択肢は豊富です。
収入を得られる期間も多く残されているため、一般NISAを活用した比較的リスクの高い株式投資や投資信託がおすすめです。
さらに、収入があることから金融機関の融資も受けやすい傾向があるため、老後に公的年金の上乗せ資金が作れるよう不動産投資も検討してみましょう。
50代の場合
50代に入ると、老後の生活費を確保しておく必要があるため、資産運用によるリスクをとることが難しくなって行きます。
しかし日本は超高齢化社会を迎えており、定年退職後の生活も長期化しています。
そのためこれまでは50代は資産運用のリスクは抑えることがセオリーでしたが、一般NISAを活用した株式投資や投資信託での運用を継続して、定年退職後の資産取り崩しスピードを減少させる、資産寿命の延命を図る50代も増えています。
【資金別】資産運用の選び方
次に、手持ち資金別の資産運用の選び方について見ていきましょう。
少額から始めたい場合
少額から始めたい場合は、積立投資がおすすめです。
年間利回り1%の資産運用をした場合、元本1万円では年間100円しか増えませんが、1,000万円あれば10万円、1億あれば100万円になります。
つまり投資は元本が多い方が有利で、元本が多ければリスクを抑えても大きな利益を出すことができるのです。
したがって少額からでも積み立てて、時間をかけてでも元本を増やすことを心がけましょう。積み立てをしなければ、元本はまったく増えません。
100万円を貯めるのにおすすめの方法
元本が100万円を超えると、投資の利益が徐々に生活にプラスの効果を与えるようになり始めます。
まずは資産運用の効果を出すために、元本100万円の確保を目指して行きましょう。
年齢にもよりますが、100万円を貯めるまではあまりリスクは取らず、預貯金や定期預金などを活用することをおすすめします。
20代など若い世代であれば、少額投資でコツコツ100万円を積み上げて行くのもよいでしょう。
1,000万円を使って資産運用する方法
1,000万円の元手があれば投資効果は大きくなりますが、投資はリスクがあるためすべてを投資に回すのではなく、一部は貯蓄、一部は投資というように使い分けるのがおすすめです。
こうすることで投資リスクを負っても預貯金が残るため、投資の失敗で多くのお金を一度に失うことは避けられます。
また1,000万円の元手があるならば、一部を頭金として活用して不動産投資も検討してみましょう。
不動産投資は、家賃収入という不労所得が得られるため、将来にわたって継続的な収入を期待できます。
【運用期間別】資産運用の選び方
運用期間が短い時、長期投資ができる場合、それぞれどのような運用をすればいいのか解説します。
短期投資
短期投資では、長期投資や積立投資の効果が得られないため、株式投資や投資信託はあまりおすすめできません。
元本を減らしたくない場合は、一時払いの個人年金や定期預金、少しリスクを取れるのであれば配当金狙いの一般NISAを活用した株式投資、分配金狙いの投資信託での運用を検討しましょう。
長期投資
長期投資は投資におけるリスクを抑える効果があるため、長期投資ができる時間があるなら、多くの投資商品に応用できます。
そのため一般NISAを活用した株式や投資信託など値動きするリスクのある商品の活用がおすすめです。
資産運用で失敗を防ぐ3つのコツ
資産運用で失敗をすると手元のお金を失ってしまうため、避けたいところです。
以下、資産運用で失敗を防ぐ3つのコツについて解説します。
少額から始める
資産運用のうち、投資をする場合は元本割れリスクを避けることはできません。
しかし少額からスタートすれば、仮に損失が発生しても精神的に大きなストレスを受けることはないでしょう。何よりも大切な手元のお金の多くを失うリスクは避けられます。
投資経験を積む意味でも、まずは少額投資からスタートすることがおすすめです。
分散投資
分散投資は大きく「商品の分散」と「時間の分散」に分けられます。
投資は1つの商品だけで運用するのではなく、値動きの特徴が異なる複数の商品で運用することでリスクを抑えられるという特徴があります。
また購入時期を分散させる「時間の分散」投資リスク軽減に効果的です。
購入時期を分散させるというと難しく聞こえますが、毎月一定額を積立投資することも時間の分散に含まれます。
長期運用
長期運用も投資リスクを抑える効果があります。
これは値動きする金融商品は、運用結果がプラスのときがあればマイナスのときもあり、長期間運用しているとそのプラスとマイナスが相殺されて、安定したリターンのところで収束する傾向があるためです。
ここで紹介した3つをすべて心がけて運用すれば、リスクのある商品でも、リスクを抑え、安定したリターンを得ることができるでしょう。
資産運用の注意点
資産運用の大原則として、リスクとリターンは表裏一体の関係にあるということはおさえておきましょう。
短期間で元本が2倍に増える商品は、短期間で元本が半分になってしまう可能性があるということ、また預貯金は、預金保険制度※により基本的に元本割れはしませんが、低金利が続く現在の日本では、長期間保有しても資産が増えることはほとんど期待できないということです。
※預金保険制度による預貯金の保護の範囲は、金融機関ごとに預金者一人当たり、元本1000万円までと破綻日までの利息などです。
投資のリスクを回避することはできないため、先に述べた少額投資、分散投資、長期投資を活用して投資のリスクを抑えて運用することを心がけてください。
ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンの商品はあってもローリスク・ハイリターンの商品はありません。
また、投資は余剰資金の範囲内で行うことを心がけてください。
余剰資金とは「当面使う予定のないお金」のことで、「毎月の手取り収入」から食費・家賃・光熱費・保険料といった「日々の生活に必要なお金」と、教育資金や結婚資金、車の購入費用など「近く使い道が決まっているお金」を差し引いて計算します。
余剰資金が捻出できないときは、毎月の生活費やスマートフォン代金、保険料といった毎月かかる費用である固定費を見直して、まずは余剰資金を作りましょう。
まとめ
資産運用とは預貯金や投資といった方法でお金(資産)を効率的に増やして行く方法です。
元本割れする可能性がある商品もありますが、それぞれの特徴を理解して、ご自身にあったものを選びましょう。
また、元本割れリスクのある投資を選ぶときは、少額投資、分散投資、長期投資を心がけ、リスクを抑えた投資を心がけてください。
当社では資産運用を検討している方向けに、長期的な資産形成におすすめの不動産投資について学べる「不動産運用セミナー」を開催しています。
資産運用の選択肢の1つとしてぜひご参加ください。

老後の備えや新たな収入源の確保を目的として不動産投資を始める方が増えてきました。
もし、あなたが不動産投資を検討しているのであれば、東証プライム市場上場企業のグローバル・リンク・マネジメントの不動産投資セミナーに参加してみませんか?
本セミナーは以下のような方におすすめです。
・不動産投資を始めようと思っているが、会社や物件の選び方が分からない
・老後2,000万円問題など、将来の備えに不安がある
・資産運用を始めてみたいが、自分にとって最適な投資が分からない
・iDeCo・NISAだけで本当に良いか不安である
・貯金はないが、生命保険に3万円以上に払っている
ご参加いただいた方の約半数が不動産投資初心者です。
また、多くの会社員・公務員の方にご参加いただいております。
まずは、無料のオンラインセミナーに参加してみませんか?